東京高等裁判所 昭和63年(う)610号 判決
原判決は,各被告人に対し,判示第1の兇器準備集合罪につきその懲役刑に,判示第2の火炎びん使用罪及び現住建造物等放火罪につき後者の有期懲役刑にそれぞれ処すべきものとした上,刑法47条本文,10条により重い判示第2の罪の刑に併合罪の加重をするにあたり,その上限につき同法47条但書を適用すべきであるのにこれを適用せず,同法14条を適用しており,この点において原判決には法令の適用を誤った違法があり,その結果原判決は本件の処断刑の上限が懲役17年であるのにこれを懲役20年として量刑したものと解するほかなく,これが判決に影響を及ぼすことが明らかである(最二小判昭48.2.16刑集27巻1号46頁は事案を異にし本件に適切でない。)。そこで,各被告人につき,量刑不当をいう論旨に対する判断を省略し,刑訴法397条1項,380条により原判決全部を破棄したうえ,同法400条但書により当裁判所において更に自ら判決する。